美少女戦士セーラームーン かぐや島伝説



2nd stageなのにキャストをほぼ一新して、更にオリジナル・ストーリーにしてしまった冒険的な作品。
という事で期待半分・不安半分で観に行きました。 結果は「素晴らしい出来」でしょうか?

春休みを迎えて月野うさぎ(演:原史奈)達は「かぐや姫伝説」の残る最後のリゾート地、「かぐや島」へのツアーに参加します。
このツアーは銀水晶を奪って地球に取って代わろうと目論む彗星コアトルのメンバーが実行している計略ですが、それと悟られずに海路「かぐや島」を目指します。 銀水晶を狙っているのは彗星コアトルの面々だけではありませんでした、5000年の昔地球に栄えていた前文明「アルティカ」のプリンセスルーフ・メロウ(演:小野妃香里)達もアルティカ帝國の再生を目標として狙っていたのです。
海賊に身をやつしたアルティカ帝國の王女は得意の海原を決戦の場としてうさぎ達を乗せた船を襲います。 ダーク・プラズマン達の功により、船は壊れてしまいましたがうさぎ達を「かぐや島」に到達させることに成功したのです。
「かぐや島」ではセーラー戦士達の変身がとけていました、5000年前に打ち込まれた暗黒水晶の効果です。 セーラー戦士に変身できないうさぎ達と銀水晶を狙う2つの勢力、そして「かぐや島」で何故か出会ってしまう子猫たち、そして30世紀から家出してきたちびうさ(演:郡司あやの)キング・エンディミオン(演:望月裕多)。 様々な糸が絡む中でうさぎ達は銀水晶を守れるのか?

緞帳が上がる前にナレーションが入り少し興ざめしかけたのですが、ダーク・プラズマン(演:鹿志村篤志)が全ての観客の思考を独り占め、引きかけていた感情を一気に舞台に突入させてくれます。
また舞台上も全面を有効に使いきり、演出家が変わるとこれほど違うものか?と驚嘆させられます。 楽曲もほぼこの作品の為の書き下ろしで違和感の入る余地など微塵もありません。 しかし主役であるはずのセーラー戦士達の影が異様に薄くなっています。 無論、彗星コアトル側に「ダーク・プラズマン」を始めとして「レア・ルビー(演:山本カナコ)」「ビルハ・エメラルド(演:宮沢あき子)」「ジルパ・サファイア(演:河崎美貴)」「ダーク・メノラー(演:遠藤あど)」、アルティカ側に「ルーフ・メロウ」・「ケルン(演:神崎順)」・「サーペン(演:日比野啓一)」・「クラーケン(演:宮内大)」ですから、セーラー戦士は居なくても壮大な舞台が出来そうです(汗)
事実セーラー戦士が戦闘服で戻ってくるまでに随分長い時間を要します、セーラームーンが戻ってくるまで待てないお子さまも多々いらっしゃった模様ですしね。 だからと言って安易に男性castを削ってはいけません、折角の殺陣と混声合唱を無くしてしまうのです、直属の配下を持たないクイン・ベリル様を思いだしていただければ、如何に愚かな事か分かるでしょう。 夏に確定している改訂版で、そういう部分を無くして欲しくないですね。

さて、今回の最大の収穫は「踊る島田沙羅」、これでしょう(笑) 柳昭子先生のジャズダンスシティに属する高木ナオさんや中澤聖子さん達と同じように踊っているのです(驚) 勿論、ワンテンポ遅れたり、遅れを取り戻す為に端折ったりしていますが、遜色無いのではないでしょうか? ただねぇ、踊っているとき目がマジなんですよ^^; 目に余裕が全くなかった。 まぁ及第点というよりも彼女的には合格点なのではないでしょうか?
最後になりますが、もっちーのあの存在感は何でしょう? 登場すると思わず「おぉっ!!!!!」と叫んでしまいます。 いや、凄いや。