ファミリーミュージカル「PINO(ピノ)」



仁科有理さん、吉岡小鼓音さんのご出演なされたPINOを東京芸術劇場まで観に行って来ました。

主演は元光GENJIの山本淳一君に元Winkの鈴木早智子さんです、小鼓音っちゃんとNinaちゃんが出る!って事だけで買ったチケットなので、劇場内でプログラムを買って主演欄を見たときは、それはもう愕然としました(汗) 彼と彼女に関しては、まぁこんなもんだろうって所でしょうか? 素人っぽさをウリにした歌手やパフォーマーが主役を張るんですから、期待した私が愚かなんでしょう ヽ( ´ー`)丿

内容的には、まずまず良かったと思います。 基本的な路線は「(ピノキオ+鉄腕アトム)÷2」でしょうか?



10歳の誕生日に事故死した我が子の代わりになるロボット:ピノ(演:山本淳一)を科学者でもある父親(演:帆足 敏)が造ろうとする。 幾度の失敗を経てついに完成するが、兵器として目を付けた他国の軍人ゲスラー(演:川北 良介)がピノを狙う。 父親はピノを逃がすが、流浪の兄妹ステファノ(演:岩渕 憲昭)とカルメン(演:吉岡小鼓音)が見せ物としてのロボットの価値を考え、やはり狙おうとする。 その最中、ピノは人間の役に立つために、自分が何を為すべきか苦悩しつつ彷徨う。 その後(外務大臣か何かか?)、ライム家に住むこととなり、その中で人間の心について理解するようになる。
「僕の体の中で一瞬電気が止まりました。」
それを「心があるから」と言う三女:ナーナ(演:鈴木早智子)。 そして戦争が始まり、様々な経験を経て戦争は終わる。
人の心を理解したピノナーナと共にライム家に残り、ナーナと共に戦争で親を亡くした戦災孤児を引き取り愛に溢れた教育を行う。  老いることのないピノに対してナーナは年老いていき、そして旅立つ。 引き取った戦災孤児の中から市長が生まれ、ピノに名誉市民の称号が送られる。 その授賞式の最中に交通事故が起こる、少年を助けたがピノは左足の膝から下を失ってしまう、そして少年が無事である事を確認し、少年を諭し、周囲の人々に修理しないで欲しいと言い残して動かなくなった。 人間の心を理解し、慈愛に満ちたロボットというよりは人間と言っても過言ではないピノを偲んで銅像が作られた。 そして年老いたステファノカルメンの兄妹は今日も銅像の前でピノの事を伝えている。



やっぱ「歌えていない」ってのが最大の感想、山本君なんぞは踊れるんだろうからもっとダンサブルな演出にならなかったものか? 彼は踊っていた方がらしいんじゃないかな? またミュージカル俳優としてやっていくのなら、声楽関連をもっと精進しましょう。 過去の看板だけを背負っていてもすぐに見限られてしまいます。 というか、こういうシリアスな舞台は向かないんじゃないか? もっと動き回っている舞台の方が向いているんじゃないかな? 演技の方も含めて精進に期待。

ちなみに仁科有理さんはピノの元となる少年ピエール(演:山本淳一)の母親マリーヌとライム家の祖母ジャムを好演なさいました。 マリーヌが病院のベッドで死に行くシーンなぞ圧巻でしたね。